「失敗してはいけない症候群」
『ごめんなさい。失敗を許して下さい。』
こんな言葉・・あるんでしょうか?
失敗は許されない。
失敗する余裕なんてない。
『こうすればあなたも失敗する心配はありません。』
『この商品で、もうあなたは失敗知らず!!』
失敗を恐れるな。
失敗してもやり直せるから・・。
「失敗してもやり直せるから」
・・なんて。
なんだか懐かしくありませんか?
だって、失敗しない為のマニュアルが社会に溢れている。
『失敗しちゃあイケないんですか!?』
失敗したら・・もうあなたの居場所はありませんよ。
成功しか認めません。
負けていられる余裕なんて無いのです。
誰もが勝てるようにならなければなりません。
「失敗してはいけない症候群」
失敗してはいけないということは、
「失敗を誰も許そうとしない症候群」
とも言えるのです。
失敗しても、取り返しのつくものならばいいが。
近代は・・失敗したら取り返しのつかない高度な技術の中で、
私達の生活が成り立っているのが現実。
なので、この高度な技術を用いた生活を続ける為には、
国民総動員で失敗してはいけないのです。
国も、市町村も、家庭内も、親子も・・・。
みんなが見張っている。
誰かが失敗しないか?と。
失敗してしまって、笑いころげてみたいですよね。
右をみても、左をみても笑えない。
笑うことにも失敗してはいけない。
失敗しない笑いが求められる。
僕はカウンセリングが仕事なので、依頼者さんの多くは失敗しない為のアドバイスを求めて来られる。
ですが「失敗してもいいじゃないですか」
とはアドバイス出来ません。
それは・・先ずその方の全力のチカラを自らの努力で体験する必要があるからです。
これを乗り越えなければ、なにも始まらないのです。
自分のチカラを知ってもらいたい。
しかし、楽して儲けたいと思って来られる方も多かった(過去形)のです。
「楽して儲けて失敗しない人生」が欲しいそうです。
そんな方々は一切来られることは無くなりました。
失敗してはいけない症候群。
失敗を絶対許してはいけない症候群。
もう余裕なんてありません。
もっともっ~と失敗しないようにするにはどうしたらいいのか?
もっとルールづくりを徹底しなければ。
そんなことでは・・精神がもちませんよ。
そしてなにより、我々人間も日々成長する生き物なのです。
色んな経験をもって、学び成長する。
細胞も進化し成長する。
ルールもマニュアルも、すぐに古くなるのです。
私達の心身は、常に想定外なのです。
合理化を進めても、私達の成長にはスグに合わなくなるのです。
失敗してもやり直しが出来る。
『満足のいく失敗!』
そして
『満足のいく成功!』
そんな人生で在りたい。
サイキックの眼 ヤマモト・コージ
